「鑑定士と顔のない依頼人」感想



いいですか、この映画を観たことがないのなら、今すぐに映画館に行ってください。
そして壁に貼られたフライヤーなどを絶対に見ず、いいですか絶対に見ずに劇場に入って
存分に映画を楽しんでください。
その後で、話し合いましょう。

(以下反転)

映画が始まるまで時間があったんでフライヤーを見てたんですよ。
全部ネタバレしましたよね!
決定的な部分は全てネタバレしてしまったのだと映画を観ながら気づきました。
驚きも衝撃も皆無ですよ。
だからもう、鑑定士が電話を取って、屋敷を訪れて、部品を拾って
「あーあれ全部罠なんだよな……」ってどんどん不幸になる予感にひたすら切なく寂しかったです。
でも全部が全部分かった醒めた目で観ていた訳じゃなくて
進行の最中は偶発的な出来事と思えたことも、
映画が終わると「あああれも罠だったのかよ!」って分かるから
真に面白い映画はネタバレしても面白いっていうのは実証されたなあ、って。
この言葉は物語の芯の部分の面白さを言うものだろうけど。
確かにこの映画にもストーリーの面白さはあるけど、
更に、全てをネタバレし尽くせない情報量があるし
ネタバレし尽くしても証明が面白い。

あと、映画において女性のデルタ地帯にあそこまでまじまじと魅入ったのは初めてでしたわ…。
怪我をした足を舐めるシーン、良かったですよね、あれ良かった…。