「劇場版イナズマイレブン最強軍団オーガ襲来」感想 ついったで「観て良かったと思うと思いますよ」と言われたので、こういうタイプの映画でそういう感情は珍しいなあと思いました。今まで観たこういうタイプのアニメはワンピースや遊戯王になるのですが、基本的にお祭だと思っています。善きにつけ(悪しきにつけというのはあまりないでしょうが)ストレスのない映画。貫かれるべきエンターテイメント魂。勿論、その中で物語や主人公の正義感が苦悩しつつ貫かれる、悪が裁かれストレスは映画内で解消されるというのはありますが、TV放映やコミックスで長くやってるようなものが映画でウェルメイドなものをやるのは逆に難しいように思えて。それにイナズマイレブンです。重いんですこれ、結構。 さてとお子様はオーズやプリキュアで忙しかろうから劇場には来まいと思って日曜日の朝イチで出かけたのですが、周りはお子様だらけでした。大きいお友達でごめんなさい! 内容の半分はアニメ1期の総集編的なものがありますが、個人的には飽きませんでした。だって皆可愛いんだもの…! それに燃えるんだもの1期! 弱小チームが勝ちあがっていくんだよガッツと根性と猛練習で。諦めない心で。好きだ円堂さんあなたについて行きます! それを見つめるひ孫のカノンと、未来の一大勢力らしいヒビキ提督のシーンがちょいちょい挿入されますが、その時に円堂さんの「サッカーやろうぜ!」が「呪文」と言われていて笑いました。ですよねー。あれで洗脳されて円堂教に入信しちゃうんですよねー。 円堂さんの力を殺ぐために未来から介入される作戦その1。 豪炎寺が仲間になるのを阻止せよ! という訳で、帝国学園との試合で豪炎寺が入るのを邪魔するために夕香の幻を見せるのですが、あえなく失敗。ヒビキ提督らはそれを「円堂の呪文の影響下」と言いましたが、違う、それ絶対違う。あんたらはシスコンの力をなめてたんだと思うわ。 それで無事にフットボールフロンティアを勝ち進み、木戸川清修のシーンではちらっと二階堂さん出ないかなと思ったが画面の端にも出はせず、ヒビキ提督の作戦最終手段が決勝のオーガ戦。 …オーガのキャプテンの名前、思い出そうとするとパナップって出てくるんだけど多分違うよね? ちなみにパナップ(仮名)はマリクっぽいよね。見た目とか。 オーガ戦になり、ひ孫の円堂カノンも何か影山遺伝子を受け継いでるようなキャラデザの男の協力を得つつ近未来から仲間を連れて助太刀に来るわけです。 ふぶきゅんは当然ですよね。2期主要キャラだもんね。 フィディオは3期海外枠って感じだな。半田とキャラが被る前に半田の影が薄くなってました。 虎丸は未来から豪炎寺を狙いに来たとしか思えない。 ヒロトはまもたんへの愛の力で時空を超えたとしか思えない。 しかし一番GOODキター!のは飛鷹さんだった。 挨拶の時にね、皆はキャプテンとか円堂って言ったんだけど、飛鷹さんはまず「響木さん!」って言ったんだよ。 胸が…胸が熱くなったぞ。 未来から来た飛鷹は響木のことをもう知っていて恩義や敬慕の念も感じているけど、目の前の響木監督はそのことをまだ知らないんだよね。でも目の前に現れた飛鷹の姿やプレーを見て、いずれ何もしらない現在の時間軸にいる飛鷹を見つけ出してサッカーの道に誘うんだよね。何だこの運命の円環は。バック・トゥ・ザ・フューチャー。時をかける少年。未来で待ってます! このまま響飛感想で終わるかと思いきや、問題はエンディングだったよ。 最初の方で言ったけど、イナズマイレブンは児童向けに見せて結構ガチに重い。1期から貫かれる鬼道と影山の因縁。吹雪の過去。風丸の葛藤。数え上げればキリがないけれど、圧倒的に重いのは2期。ゲームもアニメもそれぞれの節目でエンディングは迎えているけれども、あの重さは拭えない。 それがね、劇場のエンディングのあの写真ですよ。 不動、真帝国、エイリア学園の彼らにあんな時間が流れていてよかったのだと。 あの笑顔に尽きる。 古いけれど泉谷しげるの『春夏秋冬』を思い出しました。 今日ですべてがむくわれる 今日ですべてが始まるさ つらい過去を礎に未来を切り拓いてゆく、結構ガチな話なのですイナズマイレブンは。 |