「20世紀少年 第2章」感想



意外と原作に忠実だった第1部。
今回は、前より監督の遊び心が見えた気がします。
それにしても相変わらずキャラクターの再現率がパねえ作品です。

20世紀少年の中で結構好きな登場人物がサダキヨです。
私、ユースケ・サンタマリアのこと、見くびってた。
まんまだった。まんま、サダキヨだった。
これはユースケと言うより、メイクのお蔭かなとも思ったのですが、
いや、演技も結構サダキヨだった。
何故、サダキヨだけバーチャル世界で大人の顔なのか、
その辺の謎の解明と、サダキヨの心の救済がなかったのは残念だったけど、
なかなかいいものを見せてもらった感じです。

あと恐ろしいほどにハマっていたのが春波夫役の古田新太。
本人降臨状態だった。やばい。
何故、彼が反乱分子なのか、その辺を描く余裕があるかどうか
分からないけれども、第3章に期待しています。

山根君は子供時代も、小日向さんが演じたのも、どっちもよかった。
特に子供時代、オッチョに、ちょっと挑発的に声をかけるとこなんか
普通、あんなこまっしゃくれたガキはむかっとするのですが、
もう可愛い、可愛いよ山根君!
既にインテリで、選民主義的な香りがするけれども、それでも可愛い。
小日向さんは、最初に知ったのが『木更津キャッツアイ』のぶっさんの父役で
優しい人のイメージがあるのですが、こういう不気味な感じもハマるんですね。
"ともだち"暗殺のシーンなんか、よかった。

他にも珍宝楼のオヤジさんや、中国マフィアのボス、仁谷神父など、
ちょ、ハマりすぎ!という人達がいましたが、
忘れちゃいけないぜ、オッチョ!
"ともだち"暗殺事件後のニュースで、56歳と知った時には、
どんだけパワフルな56歳だよ、っていうかあの脱獄はえええー!?とか思ったけど
最終的に、抱いて!、ってくらい格好良い。
次回は髭増量だよ、ちょっとは老いて見えるよ、オッチョ。

観賞後、映画第2章相当分の原作を読んで、よくまとめたなあ、と思いました。
エピソードの再構築の仕方がうまい。
それに脚本監修に作者がいると安心します。
と、当の浦沢直樹ですが、音楽のとこにもクレジットされていた。
ですよねー。