「相棒 −劇場版−」感想



相棒ってバランスのいい作品だなあと観る度に思います。
入りから鉄塔に吊るされた死体でしょう?
ミステリファンとしては、もうそこからワクワクして仕方ない。

しかし、そこから始まる事件の全貌を知った時に、なかなか軽々しく話せるテーマではなく。
予告をご覧の方は、もう何となく御存知でしょうが。
よくもテレ朝でこのテーマを扱ったよなあ、と考え込んでしまう。
そういうのを絡めても尚、エンターテイメントであり、ミステリであり、活劇であり、
心への告発であることが成り立っている。
本当にバランスいいよなあ。

冴瑠斎との感想一発目は何だったかなあ。
兎に角、お互い顔を見合わせて頷きあったと思う。
相棒ファンだからだけれども、本当に面白い映画だった。

あの時の興奮のままに感想を打てば、最初からどれだけフラグってんだと。
亀はどんだけ右京さんが好きだと。
そして右京さんったら、素直じゃないんだからこのこの。
話進んで、爆発直前のドア越しの二人は、どこの恋愛アクション映画かと。
感想のほとんどは、あの時右京さんが、とか、この時右京さんはとか、
それ一色になってしまう。
小野田と右京さんの回転寿司デートとか。
小野田と右京さんの「忘れる」談義とか。
チェスする右京さんとか。
最後の方で犯人と相対し「間違っています」と言いながらも
目の縁には涙を溜めている右京さんとか。
この人、どんだけ魅力的なんだ…。

全編通して相棒総出演。
トリオザ捜一だけじゃなく、ピルイーターも(小野田と二人のシーンは何故か緊張した)
鹿手袋も(最後の雛子はまた闇から闇へかと思ってドキドキした)
津川雅彦も(役名が思い出せないんだぜ!)こぞって出演。
伊丹の出番がないなないなと思っていたら、ボートを運転。カッコイイ!

ゲストもいい。
津川雅彦は地なんじゃね!?という上手さですが、西田敏行は本当に上手い。
この人の芝居は凄い。上手い。
柏原崇もよかった。彼は役の上で、声が潰れてしまっていたんじゃないだろうか、と
妄想してしまう。
というか大学生の男子二人と妹一人の組み合わせは、何か、フツーに
アレな感じだった。ええ、兄さんとデキてたんですかとか言いたくなったけど、
でも、そしたらもっと切ないなあ。
彼は好きな人に甘えて、好きな人を死なせてしまったことになるんだ。
→と巡って、慟哭、罪の意識に声が潰れてしまった妄想。
いや、妹のユイカちゃんも可愛かったです。よかったー。

映画の後はパンフレットを観ながら感動の再現。
というか凝りすぎ。製作者、出演者、そして視聴者、とにかく愛が溢れすぎ。
本当に満腹になります。