字幕版2回目を観終えて

GotG2感想の総括



GotG2字幕版2回目、トータル5回目の鑑賞でようやく落ち着いてきました。
これまでの感想を振り返って見ますと、所々間違っている部分があるのですが、もうこのまま修正はしますまい。読み返した時、リアルタイムの自分が何を考えていたのかも分かるから。というか初回を観終えた時のパニックからどう立ち直っていくかの軌跡を見るようです。
気づけばヨンドゥのことばかり書いてきた感想。もっとロケットのことを考えて言語化しておくべきだったなあ。しかし感想を書き始めるといつの間にかヨンドゥのことを書いているし、これだけ書いてもまだ取りこぼしがある。ロケットに関しても重要な部分、映画の終盤でロケットだけが理解していたこと、エンディングを除く映画本編のラストカットがロケットの大写しであり涙が流れることの意味、深く深く考えるべきなんだろうけど、感情と感覚でものを言う私が書くと野暮ったくなりそうで。私はロケットがまだまだ精神的にも若い、本当に若造なのだと、その彼に、他の登場人物たちの目撃していないところで心の成長があったのだと気づけて良かったと。vol.1ではサクサクと脱獄計画を練りチャッチャカと武器を作る彼の場慣れ感から(また動物年齢的にも)そこそこ年上なんじゃないかと思っていたロケットが、実は脆く弱い存在(肉体的には分かってたけど、精神的にも)であり、そこから成長していく存在だっていうのは、今後のGotGの物語の楽しみの一つなんだと。
そうそう、字幕版で元の科白を聞けて良かったと思うところ、いっぱいあるんだけど、ロケットに関しても。「ロケットあれやって、ロケットこれやって、ってよ!」って英語で言ってたのすごく可愛かった。荒くれワンちゃん超カワイイよね…。
ドラックスの子育ての場を問わない感も結構好き。冒頭の巨大シーモンキーを退治するシーンでも苦戦して跳ね飛ばされた先で目の前にいたグルートと「だるまさんが転んだ」的なことをしちゃうのが。vol.1のエンディングに挟みこまれた同様のシーンも好きです。っていうか私、GotGはWOWOWの放送も含めて何度か見られるキッカケはあったのですが、タイミングがズレたりとかして、実は一番最初に見たGotGのワンシーンってここなんですよ。エンディングじゃねえか! 次に見た時は8歳のピーター・クイルが末期がんのお母さんと別れるシーンで「しんどい…これマーベルのおバカアクション映画じゃなかったの…?」って言って違うチャンネルに変えたっていう。半年くらい前の私よ…半年後、お前はその冒頭にひどく執着するようになるんだぜ…?
vol.1のラストから考えていたけれど、いつかサノスを倒すことはできるのだろうか…。銀河を救うこととサノスを倒すことはまた別問題で、ロナンでさえあれだけ強かったんだから難しいんじゃないのか…って心配してるけどネビュラには頑張ってほしいし、クラグリンの言葉どおりネックレスとか帽子とかでキャーカワイーって言わなくてもいいから、サノスの復讐を超えた人生をネビュラが得られたら、と思う。そう言えばメイク無しのキャストさんの写真、誰だ…?って数秒悩むんだけど口元の表情で一致するんだね。マンティスもね。逆にあの黒目がちな瞳が普通だと思うくらい、あのメイクに違和感がない。映像技術の発達が映画で楽しみたいものを映画で楽しめるようにしてくれたことを、ここ数年実感。エゴの惑星も、ただ在る風景がただ広がっているように見えて、CGがどうのとかちっとも思わなかったもの。その「ただ在る」の状態を作り出すためにたくさんのスタッフと血と汗と涙と睡眠不足、眼精疲労等々があったんだろうな…。エンドロールで名前の大群を見るごとに、感謝。
やべえ…ヨンドゥのこと語りてえ……禁断症状か。
総括とタイトルに書いたけど上手い締めが出来ないし、よさげなことを言って終わらせたくない。ので最後にエゴのことを追求しておこう。なるべくネタバレしない範囲で…と思ったけどここまで読んで映画観てない人いる? いないよね? もしいたら今すぐブラウザ閉じたりスマホの電源落としたりしてください。
エゴの拡張計画が失敗したのは男性の思考だったからではないかと先日から考えている。男脳・女脳っていうのは科学的に証明されてたっけ? 肉体を持たない、脳みそだけの状態だったエゴは、自分を取り巻く防護壁としてまず殻を作り、その外側に惑星を作り出した。人間型の分身を作り出した時、エゴは迷わず男性型を作ってるっていうことは、もう脳のみの思考の時点から男性だったんだろうけれど、脳を包む肉体の身体感覚として男性体を持たなかったエゴが、ここでもっと自分の可能性を拓いていたら、別に男性器はあっても構わないんだけど、子宮を作るという思考に辿り着いていたら拡張計画はもっと違ったものになっただろうし、成功していた可能性は高いと思う。それはピーターの母のメレディス・クイルに出会った後でも遅くはなかった。けどDNAを他種と交配させることに楽しみを見出した時、エゴはあまりにも自分本位だったのだ。だからこそエゴなんだけどー。メレディスをあんなに愛していたというなら、エゴならメレディスを自分の身体の中に孕み、天界人として産み落とし、更に天界人メレディスとの間に子供を作る事も可能だったのに。あ、今、倫理観とか道徳とか全部ぶん投げて話をしていますんで。可能性の問題ですんで、エゴの拡張計画を私が気に入っているとかではない。ただ、エゴはあれだけの能力を持っていたのに勿体ない。こういう話になっちゃうと、もうアメコミやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの話ではなくなってしまうね。
まず、父と息子の物語にならない(大問題)。