「ドント・ブリーズ」感想



調子がおかしい時はホラー映画を観よう。生きている喜びを噛み締めよう。
と言うわけで昨年末から評判でした「ドント・ブリーズ」に挑戦。個人的には「ミレニアム ドラゴンタトゥーの女」(スウェーデン版の方)に近い気がしました。人によって弱点は違うんですな。私の場合、だいぶ克服したと思うのですがキャトルミューティレーションが一番怖い。だからずっと長い間最恐映画は「フォース・カインド」だったのです。映画館の椅子に恐怖で縛り付けられて怖すぎて泣くというのはあれ一度きりの経験です。最近それが刷新されたかなと思うのが「ヴィジット」。劇場で観ていたらどうなっていたか分からないなあ。エンドロールが流れている間も油断ができず息止めてたもの。この流れで行くと「ドント・ブリーズ」は大変良作で苦い後味も含めて面白かったー!と思うけど、怖さ分類としては「ミレニアム」系なので夜中にトイレに行っても大丈夫な感じ。
しかしおじいちゃん強かったね。不死身だったね。湾岸戦争の退役軍人は伊達じゃないね。若者強盗団は強盗先のこのおじいちゃん家で大金ととんでもない秘密を見つけちゃう訳だけど、あの発想はよかったですよ。感情的には若者強盗団からもおじいちゃんからも距離があって、それなりに突き放して見られたので生理的嫌悪感なしに物語のグロテスクさとして面白かった。
改めて肝に銘じたい、ホラー映画における慢心は死。犬、大活躍。犬の恐怖。野良犬が普通にいた頃はもっと身近な恐怖だった。十代の頃、犬に足を噛まれて大怪我したことがあるので、もしこういう映画がもっと前に公開されていたら「フォース・カインド」に先んじてトラウマ映画になったかもしれない。