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「KAKURENBO」感想 東京の雑踏。東京のビル。東京の高層建築物。東京が東京たるもの。 東京から人を引いたらこんな景色が現れるのではないかという、 生活臭の残り香だけを残して人の消えてしまったかのような ネオンも切れ掛かった魔都で、そのお遊戯は始まる。 それが、かくれんぼ。 映像の綺麗な映画でした。 その景色はどれも魅力的に見える…ような気もしたのだけど 何だか、悲しい。寂しい。怖い。 それは自分の好きな「壁の向こう側で人が生活している気配」が 全くなかったからだろうと思う。 その、人を失った巨大な高層建築物の束の中で子供達が遊んでいる…。 さらに映画を観ていて、何だか、悲しい。寂しい。怖い気持ちになったのは 子供達が怪しげな遊びをしているというより、 速攻で命がけの鬼ごっこをしなければならなくなったことだろうな。 うん、かくれんぼと言うより鬼ごっこ。 色々と遣り切れない作品だった。 オチはマトリックスに似ていた。 マトリックスのオチに似ている訳じゃないけど。 「あ、マトリックス」と思った。 なんか暗く遣り切れなかった…だけでは、これを二、三度とは観直さない訳で。 観直した全ての理由は、少年二人にありました。 先のかくれんぼで妹が失踪してしまった少年・ヒコラ。 ヒコラの面倒見のいい兄貴分・ヤイマオ。 観ている最中は勝手に「彦羅」と「夜猫」って当て字をしましたっけ。 そういう風に聞こえたんだもの。 ヤイマオはヒコラの妹探しを手伝って、このかくれんぼに参加するのですが、 ピンチに陥る度に、しかもそのピンチが早々から「鬼」が襲ってくるという 命にも関るピンチなのですが、 自然と、手を伸ばし、ヒコラを後ろへ下がらせ、守る体勢に入るのですよ。 ヤイマオ、男前すぎ。 そして、ヒコラを守るため鬼に倒されるヤイマオ。 本当に男前すぎ。 さらにヒコラもヒコラで何度絶叫したか。 「ヤイマオ―――――――!!!!」 最後には、鬼に捕まり塔に繋がれてしまったヤイマオを見て、 弱いの解ってるくせに、妹を探しにかくれんぼに参加したはずなのに 後先省みず鬼に突進してゆくヒコラ。 ヒコラを見つけ、震えながら手を伸ばすも力尽きるヤイマオ。 どんだけヤイマオ×ヒコラ。 最後は、次のかくれんぼの鬼を引き継いでしまうヒコラですが、 あれは妹がどうだと言うよりも、ヤイマオを失ったショックから 全ての感情を無くして鬼になってしまった、 と勝手に妄想しています。 ヤイマオ×ヒコラです。 それがこの映画の感想の全てであり結論であると言っても過言ではない。 過言です。 |